xpmd’s blog

ダラダラと思ったことを書いています。

朝鮮

私は大学生のとき、朝鮮大学校の学生たちと何度か学術交流をしました。

それは本当に素敵な時間でした。私にとって貴重な体験でした。

朝鮮大学校とは、日本に住む朝鮮人、つまり朝鮮民主主義人民共和国北朝鮮)の人たちのための大学です。
日本に住んでいて朝鮮人として暮らすことは容易ではないと思います。それでも朝鮮人として生きていくことを決意して、全国から集まった彼らは本当にエリートだと思います。皆しっかりと自分の意思を持っていて、目が輝いていいました。

私には、朝鮮大学校の学生と話したこと、そこで見たことをブログに書いていいのかどうかがわかりません。
でも他人に言ってはならない、なんて言われませんでしたし、寧ろこうやって草の根で交流することって大事なんだと感じたので、書きます。

朝鮮大学校の各教室には絶対に一番前の目立つ所に総書記の顔写真(もしかしたら絵かも)が飾られています。

学食のキムチは食べ放題です。

女性は校内ではチマチョゴリを着ています。夏服と冬服があります。それが制服です。

男性には制服がないようです。ただし襟つきのシャツと長ズボンを着用しなければならないそうです。

とある男子学生が私に言いました。
「俺らジーパン履けないねん。アメリカは俺らの敵やろ?」
ああ、そうか、と私が神妙な顔つきをしてしまったところで、
「嘘だよ~」
と言われました。そんなジョークを信じてしまうほど、私には片寄った朝鮮の情報しか持ち合わせていないのです。

彼らは校内では朝鮮語しか話しません。しかし他大学の私達がいるときだけ日本語で話してくれました。
彼らは先ほど申し上げたように、全国から集まったエリートです。朝鮮人のための小学校や中学校はわりあい全国的に点在しているのですが、大学となると東京にしかないようです。

学校で朝鮮語でしか話していないとどうなるのか?
そう、日本語は地方の訛りのままなのです。標準語を使う必要がないからです。


彼らの発表を聞き(その内容は、韓国・朝鮮の関係性や、朝鮮の核兵器作成疑惑など)、私達も発表をし(劣化ウラン弾について、戦争における「正義」とは何かなど)、互いに議論をする中で、私の知っていた「北朝鮮」はほんの一部に過ぎないと確信しました。
ミサイル発射とか、笑顔で視察するリーダーの姿とか、そんなことしか私は知りませんでした。でも、朝鮮の学生と話してわかりました。私達は全く同じ人間です。顔だって変わりません。集合写真を撮って、他の誰かに見せたら、誰が日本人で誰が朝鮮人かなんてわかりやしないのです。

それなのに、ニュースで知る情報を鵜呑みにして、朝鮮った近寄りがたいわね、なんて思うのは本当に悲しいことです。
私はもっともっと交流をしたいと思いました。
本当に楽しい時間だったからです。

きっと我々の受けている教育は違います。考え方も違うでしょう。国と国の関係性が現在良い、とは言えないでしょう。
それでも私達は話すことができます。同じ椅子に座って、目を見て会話ができるのです(大いに彼らが日本語を話せることに甘んじていますが)。
政府ができないのなら、私達がすればいいのです。

仲良くなりたい、と私は思いました。