我慢

家が寒い。

今の室温は15.4度。帰宅してコートとマフラーを付けたまま布団にくるまっている。あなたならエアコンをつける？

私はまだエアコンをつけない。
寒いけど我慢できる。
夏もそう。暑いけどまだ我慢できる。まだエアコンはつけない。そういう気持ちになる。

私は何と闘っているのか。さっさとリモコンのボタンを押して、快適な空間を作ればいいのに、我慢している。電気代が高くなるのが怖いのか？電気代を節約しなければならないほどお金に困っているのか？違う。しかしなぜここまで我慢するのか、自分にもよくわからない。

中学生や高校生のとき、実家に住んでいて、自分の部屋で暑い夏にうちわであおぎながら勉強していたことを覚えている。父に「エアコンをつけたら？」と言われたが、「うーん、いい」と答えていた。自分で電気代を払っているわけでもないし、何に対して我慢していたのだろうか。体の限界でも試していたのか。

この夏も私は我慢していた。日中家にいて、暑くて、何もやる気が起きなかった。
あるとき、えいっと思い切ってエアコンをつけた。するとどうだろう、元気になった。

こんなことなら、早くエアコンをつければいいのに。

それでも私は、まだエアコンをつけない。