社会人
気づけば私は社会人になっている。
学生と話す機会があり、ふと気づいた。そうか、もう私は社会人なのかと。
私自身の何かが大きく変わったとは思わないが、とりあえず会社に属してお金を稼いでいると考えると、それなりに大したことをしているのではないだろうか。
まだ会社を辞めていないし、遅刻や欠席もしていないし。ほどほどに頑張っている。
うむ、頑張っているな、自分。
そんな頑張っている自分自身に対して、皆さんは何か褒美を与えたりしているだろうか。
私は褒美というつもりではないが、「やりたいことをやる」というのを実行するときがある。心の中にある願望を叶えると、とてもハッピーな気持ちになるのだ。
希望や理想と現実が離れていると、辛い気持ちになる。例えば、海外旅行がしたいのに行けないと悲しい。ブランドのバックが欲しいのにお金がないと買えなくて辛い。
逆に考えれば、ずっとハワイに行きたくてようやく行けたら嬉しい。欲しかったバックが手に入ったら幸せを感じるだろう。
そういうわけで、私は「一人で東京のちょっと良いホテルに泊まる」というのをしてみたかったので、やってみた。
これがなんとも最高だった。
東京の夜景、ラジオ、風呂掃除を気にせず湯船に浸かる、パリパリのシーツ。朝、ゆっくり明けていく東京、部屋に届く新聞、ルームサービスの朝食。タオルも歯ブラシも何でも置いてある。
誰かと一緒にそこで過ごしたら、それはそれで幸せかもしれない。でもそれは、一人での贅沢には敵わない気がした。私一人の為に全てが整っていて、全ての選択権が自分にある。何をするにも自由。
私はまた一つ、独身の階段を登った気がした。
疲れたときは、意味もなくホテルに泊まるのを試してみてはいかがだろうか。サービスに対してお金を払うのはそれほど悪いことではないだろう。